小学校低学年の登校しぶりの理由が担任の先生だった時の対処法

現在小学3年生の長女。
親バカですが家では好き放題やってても、外ではすごくしっかりしていて優等生キャラの子です。
そんな長女が1年生の頃登校しぶりになった時の体験談と我が家の対処方法をご紹介します。

目次

登校しぶりの予兆

うちは娘が通っていた幼稚園から同じ小学校に行く子が1人しかおらず、満3歳児クラスから担任の先生は4年間ずっと一緒でした。

唯一一緒に修学するお友達は1番の仲良しだったことに加え、読み書きが好きな長女は小学校に行くことを心待ちにていましたが、どちらかというと人見知りなところもあるので私は少し心配していました。

そんな心配をよそに娘は入学後すぐにお友達もたくさんでき、毎日とても楽しそうに過ごしていたのですが、「幼稚園に戻りたいな〜。」とぼやくことがちらほら。

初めは次女が幼稚園で長女と同じ担任の先生になったので、次女の話を聞いて懐かしく思っているのかな?くらいにしか思っていませんでした。

突然やってきた、断固登校拒否の朝

入学後2ヶ月を過ぎた6月半ば頃。
ある日突然、断固登校拒否の朝が来ました。

なぜか玄関で「学校行きたくない…」としくしく泣き始めたのです。

「何か嫌なことがあったの?」
「お友達と喧嘩したの?」
「不安なことがあるの?」
「先生に何か怒られたの?」

と聞いても「ちがう!ママといたいだけ!」ばかり。

ひとまず登園前の次女も一緒に連れて学校に行き、即座に担任の先生と三者面談。
ずっとうつむいている長女に先生が私と同じようなことを聞き、いじめがあるのかも聞いていましたが、どうやらお友達とも登校班の上級生ともうまくいっている様子。

先生が娘にいろいろ聞き出したところ、「体力作りのマラソンが嫌だ」という結論に。

娘は学校の授業や課題で苦手なことや嫌なことがある時、「嫌だ」とは言うことはあっても「やらない」という選択をするタイプではないし、先生の聞き方も無理矢理に登校拒否の理由をはっきりさせたいという感じだったので、正直モヤっとしましたが「今日の体力作りは見学でいいよ」ということで娘はしぶしぶ教室に行きました。

学校も友達も大好きなのに行きたがらない日々

前日に学校の準備は普通にするし、「明日はこれやるんだって〜」と楽しそうに話している。
朝の身支度もするし、ご飯も普通に食べます。

だけど朝玄関に行った途端「行きたくない!ママといる〜!」と泣き喚く日々。

うちは毎日集団登校なので、登校班の集合場所までひとまず送っていくことにしました。

最初はそれで登校できていたのですが、だんだん離れられなくなる距離が長くなっていって校門まで。昇降口まで。教室まで。最終的には毎日授業参観でした。

廊下など、私の姿が長女から見えるところにいれば普通に過ごしているのですが、私が次女の登園と仕事のために帰ろうとすると泣きながら必死に追いかけてきました。

それまでお友達の前で私と話すことや甘えることを恥ずかしがっていた娘が、周りの目を気にせず、なりふり構わずに必死に私にすがる姿を毎日見ていてとても辛かったです。

「お友達と何かあったの?」と何度聞いても「何もない。仲良くしてる。」と答える娘。

「そんなに嫌なら無理しないでいいよ。休む?」と聞いたこともありましたが、
学校は好き。お友達も好きだし、勉強も楽しいから学校に行きたいでもママと離れたくない。」

そんなやりとりがしばらく続き、夏休みに入るまで毎日学校まで次女も連れて一緒に行っては幼稚園バスの時間に抜けて学校に戻り、こっそり学校から去って仕事に行く。娘にずっと見張られている時は仕事を休む。という感じでした。

悪化する状況にダメだとわかっていても、つい怒鳴ってしまう日々

「娘が私と離れられない」という状況はだんだんとひどくなり、大好きで通っている習い事にも私の参観が必要になり、夏休みに入ってからの学童も断固拒否でした。

1番辛いのは学校に行きたいのに行けない娘。

だけど登校拒否の理由もわからないのに朝の忙しい時間に行ったり来たりしたり、仕事を急に休まなければなければならないストレスが抱えきれず、ダメだとわかっていても長女に怒鳴ってしまう日もたくさんありました。

私の職場は遅刻も急な欠勤も寛容に受け止めてくれていたのですが、私の心と体が限界を向かえて体調を崩し始めたことと、「今娘と向き合うことを逃したら取り返しがつかないことになるかもしれない。」と思って退職しました。

登校しぶりの原因は担任の先生の指導方法

仕事を辞めてとことん娘に付き合って毎日一人授業参観をしてわかった原因は担任の先生の指導方法でした。
定年間近のおばちゃん先生なのですが、いつも朝からとにかくずっとイライラしているんです。

手のかかる子に対してすごくキツい言い方をするし、指示出しがめちゃくちゃ。
先生がやれと言ったことをやっている子に対して「なんでそんなことしているの!」と怒る。

長女は幼稚園の担任の先生が4年間一緒だったのですが、その方がまたすごくいい先生。
いい時はめちゃくちゃ褒めるし、何かあった時はしっかり怒ってくれる。
子供の小さな変化にもすぐに気がついてくれる方でした。

娘は幼稚園の先生をめちゃくちゃリスペクトしていて、「大好き!」というより「第二の母親」のような絶対的な存在だったはず。

そんな幼稚園のなごりで先生の指示が間違うはずない!と考えていたと思います。

優等生キャラの娘は先生の指示通りにちゃんとやりたいのに、指示通りにちゃんとやっても怒られるを見たり、「そんなことで?」ということで必要以上に怒られている子を見て、混乱していたんだと思います。

担任の先生が理由だと気がついたポイント

・担任が会議でいない日の教室にはすっと入る
・他の先生が付き添ってくれる時は落ち着いて私と離れられる
・他の先生とは楽しそうに話すが担任とは目を合わせず、話しかけられてもうつむいて返事は言葉を発さず首振りでyesかnoか答える

そんな状態でも娘にとって「先生」という存在は絶対的なものだったようで、娘自身担任への拒絶反応から学校へ行きたくないと思うことに気がついていませんでした。

担任の対応は、初めて私が学校まで送って行った日にいじめがないかの聞き取りのようなことをした以来ずっと

「今の学校は来たくない子は無理して来なくていいんです。お母さんがいて落ち着くならずっといていいですよ。」と完全に私に丸投げ。

次女の登園時間で学校を抜ける時、

私:「ママ幼稚園送ってそのままお仕事行くからね。」
娘:「うん、頑張ってみる」
と言っているのに、担任が割って入って

担任:「本当に大丈夫?いいの?お母さんにまた来てもらわなくて。本当に本当に大丈夫?”また来て欲しい”って伝えればお母さん来てくれるよ」
と不安を煽りながらこっちの仕事の都合なんてお構いなしに勝手なことを言われる。

うちは身内を亡くしてから私自信のメンタルに浮き沈みがあることを入学当時伝えていたので、担任は家庭環境のせいとしか思っておらず、自分の対応を振り返ることは一切ありませんでした。

娘が立ち直るためにしたこと

①娘の感情を言語化して共感に徹する

登校しぶりの原因が担任であることがわかってから私が娘が立ち直るためにしたことは「担任の間違っているところを娘に話す」ということです。

最初は親が先生という立場の人を否定しちゃいけないよな…と迷ったのですが、あまりにも担任の指導が酷くて私も怒りが収まらなかったので、

「今日の先生のこういう指示はおかしかったよね!お友達はちゃんとやっているのに!」
「もっとこう言えばみんなわかるのにね!」
「みんなの前であんな怒り方しなくてもいいよね!」
など娘が担任に対して感じているであろう感情を言語化して、娘の気持ちに共感することに徹しました。

そして「先生だって間違うことはある。あなたは幼稚園の先生と“正しいこと、間違っていることの判断の仕方”をちゃんと学んできてるから大丈夫。担任の先生がおかしなことを言ってると思ったら、あなたが正しい。先生にもはっきり”おかしい”って言っていいんだよ。」
と伝えました。

すると「え?いいの?」という感じで心の中のモヤモヤが取れた様子で、娘の表情が明るくなり、徐々に私と離れて学校に行けるようになりました。

②娘自身に自分を内観させる

自分の気持ちを整理するノート

長女は文字でも絵でもなんでも「書くこと」が大好きなので、自分の気持ちを整理するノートを作りました。

ノートに書くことは3つ。

①今日のこと
楽しかったことでも嫌だったことでもなんでも
②明日頑張ること
明日は先生におはようと言ってみる、校門からは1人で行く等
③私から娘への返事
娘が書いたことに対して、私が「よかったね、嬉しかったね」「こういう時はどうしたらいいかな?」と書き、娘が「今度はこうする」と書くなど、交換日記のようにして気持ちの整理をしました。

娘自身が自分と向き合って、「何を嬉しいと感じるか・何を嫌だと感じるか」を整理させることで、嬉しいと感じることを増やす方法や、嫌なことへの対処法を一緒に考えることができました。

ポイントシールで自己肯定感を高める

ノートの最初にはカレンダーを貼って、1人で行けた日や先生に挨拶ができた日などにシールを貼ってポイントを貯めました。

これは主に「②明日頑張ること」に書いた内容ができたかどうかを基準にし、最初から「1人で行く」などではなく、「先生にあいさつするだけでOK」など、娘が「これなら出来そう」と言うものができたらポイントが貯まる形式にしました。

ポイントが貯まったら特にご褒美を用意していたわけではありませんが、
「こんなにポイントが貯まってすごいね!」
「ここまでできたから次はこんな事にチャレンジしてみるのはどう?」
娘の自己肯定感が上がる声かけをしたり、ハグや頭を撫でるなど、目に見てわかる形で愛情を伝えました。
(普段のハグなどとは別に、ポイントが貯まってすごい!と言うことを伝えながら☆)

③「おはよう競争」で鬼門を突破!

娘にとっては朝の玄関の扉が行きたくないスイッチの切り替えポイント。娘の鬼門です。
なので「そこを乗り越えられれば行ける!」と思い、「扉を開けたくなる楽しみ」を準備することにしました。

それが「おはよう競争」。
うちはお向かいの家が同級生で一緒に登校しているので、単純にどっちが先に「おはよう」と言うかってことだけなのですが、運良く娘にも同級生にもハマったようで、お互い隠れながら急に飛び出して「おはよう!」と言ったり、玄関を出た瞬間に「おはよう!」と言ったりと元気に玄関の扉を開けられるようになっていきました。

④帰る時は下駄箱にミニラブレター

私が学校から帰ろうとすると娘が必死に追いかけてくるので、担任には「勝手に帰らないでほしい」と言われましたが、それでは一生仕事に行けなさそうだったのでこっそり帰ることが多かったです。

でもこちらも勝手に帰るのは正直気がひけるし、私がいないことに気がついた娘が外に出ようとする、という話も聞いていたので、娘が下駄箱で一旦落ち着けるようにミニラブレターを用意しました。

「今日は〇〇ができてすごいね!」「お友達と遊んだお話聞くの楽しみにしているね!」など、ありきたりで同じような内容ばかりでしたが、娘は勝手に帰ってしまう私にちょっと怒りつつ、「今日もお手紙見たよ〜」と嬉しそうに話していました。

⑤学校内に信頼できる大人を作る

学校での問題に親がどこまで関わるべきか。

これは私もすごく悩みました。
まだ1年生。これから長く通う小学校の先生にクレー マーやモンスターペアレントとも思われたくないし、いざこざやわだかまりを残したくない。

だけど担任に問題がある以上学校に言わなくては何も変わらないし、娘のような子が他にいつ出てもおかしくない状況だと思ったので、校長、教頭、学校カウンセラー、補助の先生全てに担任の対応の仕方が原因だと思っていることをぶつけました。

そこではクレーマーに見られないように冷静に話すことを心がけ、娘と私の交換日記も見せました。

担任以外の先生に頼る

担任の性格を知っている先生方は、私の話を納得してくれたような感じで聞いてくれましたが、結局担任への対応としての具体的な改善案は誰も出してくれませんでした。

でも大きく変わったのは、他の先生方が娘によく話しかけてくれるようになりました。
娘にとって学校内に担任以外の頼れる大人ができたことは大きな安心材料になったと思います。

娘が教室にいたくない時は教頭先生や補助の先生が図書室で勉強を見てくれました。
先生がつけない時でも司書さんがいるので娘の相手をしてくださり、先生や司書さんと図書室で過ごす時間が娘にとって特別なものになり、学校へ行く楽しみの大きな要因になっていたと思います。

私から担任へは「先生と信頼関係が築ければ大丈夫だと思うので、お手数ですがいっぱい話しかけてあげてください。」とだけ伝えました。

担任も根が悪い人ではないと思うので、優等生キャラの娘が大好きな「先生のお手伝い」をよく頼んでくれるようになり、娘も喜んで率先してお手伝いをしていました。

すると先生の負担も減ったのか(手がかかる子の対応が大変そうで、授業進行がうまくできていなかった)、無性にイライラしている感じも落ち着いてきたようで、娘は先生が好きになって、先生も娘もお互い助け合っていたように見えました。

私は今でもその先生のことは好きになれませんがね😅

登校しぶりの改善に大切なこと

学校・家族以外にも相談できる場はある

幸いうちが通っていた幼稚園はこの登校しぶりについて担任の先生を始め、主任や園長、理事長先生までもがとてもよく相談に乗ってくださいました。

学校関係者や家族だけでなく、それまで長く過ごしてきた場である幼稚園や保育園の先生に相談すると、また違う視点でアドバイスが頂けるかもしれません。

学校の先生は幼稚園や保育園の先生と比べて「子供との距離感や指導方法」はもちろんですが、「親との距離感」も違います。

もし親御さん自身が学校の先生より慣れ親しんだ幼稚園・保育園の先生方の方が話やすい場合は一度相談してみるといいかもしれません。

親と離れた子供が集団生活の中でどんな行動をしたりどんな感情を抱くのかをよく知っているので、何か参考になるお話が聞けることもあるかと思います。

また、第三者の立場の方に相談することで親御さん自身の気持ちが落ち着くこともあると思いますし、お子さんも一緒に連れて行って、安心できる先生に会わせてあげるのも良いと思います。

まとめ

私は娘が登校できるようになったのはやはり親が子供の気持ちに共感してあげたこと子供が嫌だと感じるきもちを肯定してあげたことが1番かな、と思っています。

でもそれってきっと登校しぶりや不登校を経験した親御さんや先生方みなさんやろうとされていることだと思います。

私も最初はそれまでずっと手に取るようにわかっていた娘の気持ちや考えが急にわからなくなり、必死に娘の気持ちを聞き出そうとしていました。

どうしても最初は「行きたくない・行けない理由」を聞き出そうとしてしまうことがあるかと思いますが、うちの娘のように低学年の子は子供自身が「なぜ行きたくないのか」わかっていないこともあるかもしれません。

子供の性格や気持ちが切り替わるポイント、学校環境などをじっくり見極めて、自分の子供に合う方法を見つけて根気よく付き合っていくことが、時間はかかっても登校しぶり改善の近道になるかと思います。

うちの娘が登校しぶりを突破できたのは今回お話させていただいた以下の3つ。

・子供にあった気持ちの整理の仕方をすること
(自分の気持ちを整理するノート)
・気持ちがマイナスになるポイントを見極めて、そこをプラスに変えること
(おはよう競争)
・学校内に信頼できる大人を作ること

これはうちの娘が「読み書きが好き」「同級生がご近所さんにいた」「担任以外に向き合ってくれる先生方いた」「登校しぶりの原因がお友達ではない」などの条件が揃って解決できた方法なので、全ての登校しぶりが改善できる方法ではありません。

カウンセラーでもなんでもない一保護者の体験談ですが、何か少しでもどなたかの参考になるところがあれば嬉しいです。

学校に行くことが全てではないと思いますが、「学校に行きたいのに行けない子」が1人でも多く前にすすめますように。

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